ヴォークリンデの轟沈、巨大グノーシス内での別れ、グノーシス群との戦闘など、多くの悲しみや困難を乗り越え、クーカイ・ファウンデーションにたどり着いた一行。 シオンらはJr.と共に代表理事を務めるガイナン・クーカイと出会う。
「観光に来るならニューイヤーズ・イブがいい。 ライトアップしたメトロポリスはなかなかの眺めだよ」
Jr.に似た顔と、手のひらに書かれた669の文字を思わず凝視してしまう シオンだったが、ガイナンは動じることなく、その場は和やかに過ぎていった。
しかし、ガイナンもまたシオンに何かを感じていたのだった。
「あのKOS-MOSって奴の能力〔ポテンシャル〕、並大抵じゃないぜ」
「元型[アーキタイプ]は損失したと聞くが、いろいろ裏がありそうだな」
「―――彼女、気づいているかもしれんな、俺たちの能力[ちから]に」
その後、アレンからファウンデーションもまた第二ミルチアへと向かうことを知らされたシオンは、あまりにも重なる偶然を奇妙に思いつつも、Jr.に誘われ、ビーチへと赴く。 元気のないシオンを楽しませようとしてか、Jr.は人工的に雷を起こすが、シオンはその雷鳴にひどく怯えるのだった。
「ごめん――――、雷は―――――、いやなの―――」
ほどなくファウンデーションは目的地の第二ミルチアに接近、入港準備に入った。 しかし、その前に立ちふさがった連邦艦隊から、ファウンデーションに対しての威嚇射撃が行われた―――。