思わず流れた涙。
ついに発売日を迎えました。「もじぴったん」の企画との出会いから数えれば およそ 2 年。私自身にとっては、おそらく一生のうちでもっとも長く感じた 2 年だったように思います。「もじぴったん」の仕事、そして私事ながら結婚、子供ができたこと、と様々なことがありました。
そして、「もじぴったん」発売から一週間の間、私は 3 度涙を流すことになりました。
発売後の週末の夕方、私は渋谷のある店舗のゲーム売り場にいました。この目で「もじぴったん」がお客様の手に渡るところを見たかったのです。
ある女性のお客様が PS2 のパッケージを手にとっていました。私はそのままレジへ向かってくれないか祈っていましたが、そのお客様は、パッケージを元に戻して別の棚のほうへ移動していきました。
ちょっと残念、と思っていたのですが、その後、そのお客様はレジに並び「PS2版の「もじぴったん」を下さい」とカウンター越しに店員さんに告げていたのです。
私は、それを見た瞬間、思わず涙を流しました。今までの自分の様々な苦労が報われたように感じました。涙は止まりませんでした。
数分後、私は人が多いことで知られる渋谷ハチ公前のスクランブル交差点を涙を流しながら渡りました。まわりの人はきっと変なやつだと思っていたに違いないと思います。でも、涙が止まらなかったのは、それだけ本当に感激したということだったのです。
そして、出張先の札幌のあるお店で、ゲームボーイアドバンス版の「もじぴったん」を探しにきた母子が、店頭にソフトがあることを確認し、顔を向かい合わせてみせた、満面の笑みを浮かべた顔を見た時に二度目の涙を流してしまいました。
三度目の涙は、お客様の声コーナーに送られてきた投稿を読んでいるときでした。特定の投稿の、特定の部分に涙した、というよりも様々なお客様の、楽しんで、笑顔でいる様子が目に浮かんだから流れたのだと思います。
確かに私は、人より涙腺弱いんです。でも、仕事をしていて、涙が出るほどうれしかったのは、社会人になって初めてでした。
私は今、この仕事をやっていて本当によかったと思っています。
同時に、「もじぴったん」にかかわった全ての方々にこの場を借りてお礼を述べたいと思います。
本当にありがとうございました。
そして、発売後、一部の店舗では、予想以上の人気のため品薄状態になり購入したかったのに入手できないお客様もおられたと思います。本当にごめんなさい。
今後も継続して出荷してまいりますので、大変申し訳ありませんがいましばらくお待ちください。
今後ともよろしくお願い致します。
お客様の声に感謝
お客様の声コーナー、オープンしてから様々なご意見、ご感想などいただきました。中には厳しい意見もありましたが、皆様の声を生かして今後の製品開発に反映させていきたいと思っております。
また、「もじぴったんうぇぶ」もお客様のリクエストを受けコンテンツを充実させていきたいと思っています。
次のコラムは、そんなお客様の声をもとに、今考えていることを述べていきたいと思います。
平成15年01月20日 プロデューサー中村隆之 |