皆さん、初めまして。
「ことばのパズル もじぴったん」「ことばのパズル もじぴったん アドバンス」プロデューサーの中村と申します。初めまして。
このコーナーでは、毎回一つのキーワードをネタに私中村が「もじぴったん」についてのここでしか聞けない話を、コラムとして公開していくつもりです。よろしくお願いします。
今回の言葉は「はじめまして」です。まずは、私と「もじぴったん」の「初めまして」についてお話しようと思います。
私が最初に「もじぴったん」の企画に出会ったのは、社内での企画発表会でのことでした。ちょうどそのころ私はゲームがこれから進んでいく方向性というものに様々な意味で疑問をもち始めていたころで、いろいろと考えをめぐらせていた時だったのです。
そしてその発表会で、「もじぴったん」の原型となる企画書を見た時、光るものを感じたのです。もしかしたら、これは私が持っていた疑問の答えに近いゲームなのではないかと。今すぐにでも遊んでみたい。そんな気持ちでいたことを覚えています。この企画は当時入社2年目のゲームデザイナー後藤の手によるものでした。発表終了後、私は彼の席へ急ぎました。
ギネスブックに載る男。完成した「わーずわーず(仮)」。
彼..後藤 裕之は、只者ではありませんでした。円周率暗唱世界記録( 42,195 桁 )の記録を持つ男。こんな人材がナムコにいたのかと驚くと同時に、やはりこの企画を形にしたいと思う気持ちが強くなってきました。
唯一の懸念材料だった辞書の作成は彼の持ち前の粘り強さでなんとかなる。ビジュアルデザイナはキャラクターデザインなどデザイン全般を手がけた野口、プログラマは中村、サウンドは神前。そうして「もじぴったん」の原型となったゲーム「わーずわーず(仮)」は本当に最低限の人数で一ヶ月程で完成したのでした。「わーずわーず(仮)」は完成度こそ低くても「面白い!」と感じさせるものは既に備わっていました。
その後、ゲームセンター向け製品として「ことばのパズル もじぴったん」が発売され、まもなく"PlayStation 2"専用ソフト「ことばのパズル もじぴったん」、ゲームボーイアドバンス専用ソフト「ことばのパズル もじぴったん アドバンス」が発売されようとしています。
今回、私はこれらの製品にかかわることになりましたが、あの出会いがなければ今こうやってコラムを書くこともなかったと思います。そして、ゲームデザイナー後藤がいなければ「もじぴったん」はこの世に存在しなかったでしょう。
私は「縁」というものを大事にしています。いろんな方との出会いが大事、もちろん、このコラムを読んでいる皆さんとの出会いもそうです。
「初めまして。これからもどうぞよろしくお願いします。
平成14年12月9日 プロデューサー中村隆之 |