2018/09/11

THE IDOLM@STER MR ST@GE!!で広げたい、アイドルプロデュースの可能性

『THE IDOLM@STER』のアイドルたちが、ライブパフォーマンスを繰り広げる『THE IDOLM@STER MR ST@GE!! MUSIC♪GROOVE☆』(以下『MR ST@GE!!』)。担当の勝股Pの今後の抱負とは?

SHARE ON

「多くの人に愛されてきたアイドルたちを、これからもずっと愛してもらいたい」。人気シリーズで繰り広げる新たな挑戦

前編では『THE IDOLM@STER』シリーズそのものの魅力や、最新技術を使い765PRO ALLSTARSのアイドルたちが、現実世界でライブパフォーマンスを繰り広げる最新コンテンツ『MR ST@GE!!』の誕生秘話を語ってくれた勝股P。後編では、「1st SEASON」の感想や、9月15日から始まる「2nd SEASON」への意気込み、今後の新たな挑戦について語ってもらいました!

bne_imas_katsumata2_01.jpg

■「アイドルたちをもっと好きになった」。『MR ST@GE!!』当日に感じた可能性

bne_imas_katsumata2_02_2.jpg

©窪岡俊之 ©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.


――『MR ST@GE!!』は今年の4~5月に「1st SEASON」が開催されました。開催期間を迎えて、感想はどうでしたか?

まずは新しい試みにもかかわらず、こけら落とし公演から、連日たくさんの方に足を運んでいただけて本当にありがたいなと思いました。開催中に評判が広がって毎回新しい方が来てくれたり、リピーターの方がたくさん来てくれたり、ポジティブな反応もたくさんいただけたこと、受け入れられたことがうれしかったです。1st SEASON にお越しの皆様、本当にありがとうございました。

一方、期間中は毎回緊張もして胃が痛くて…(笑)。でも、この緊張感は、『MR ST@GE!!』がアイドルたちによる「リアルなライブ」になったからこそですね。毎回そこでしか生まれないドラマがあって、その場所に集まったプロデューサーさん(ユーザーの呼称)との関係性の中で公演の内容が変わっていって――。だからこそ毎公演、来てくださったプロデューサーのみなさんの反応も少しずつ変わったり、主演アイドルごとで会場のノリも少しずつ違ったりと新鮮な体験の連続でした。

裏側の話をすると、演出家さんをはじめ、裏方チームの皆さんは新しい挑戦をしているという充実感の中で、楽しみながら、前向きに取り組んでくださってとても心強かったです。バンダイナムコスタジオの皆さんも、アイドルたちの姿を見ながら「もっとこうした方がこのアイドルは可愛くなるはずだ!」、「この動きと表情、かわいいなー」などとお互い熱いアイドル談義を繰り広げながら、ものすごい熱意で一緒に取り組んでくださいました。初めての挑戦で困難なことも多かったですが、笑顔の絶えない現場でした。

会場スタッフ、アクター、キャストのみなさんも含めたチームのメンバーなくして1回目の成功はあり得なかったので、本当に感謝しています。この場をお借りしてお礼をお伝えさせていただければと思っています。第二弾も無茶ぶりばかりで恐縮ですが引き続きよろしくお願いします。(笑)

bne_imas_katsumata2_03_2.jpg

©窪岡俊之 ©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.


――プロデューサーさんにもらった感想の中で、嬉しかったものはありますか?

まずは目標としていた「(天海)春香たちがその場所にいた!」と思ってもらえたこと。そして「アイドルたちをもっと好きになった」と言ってもらえたことが嬉しかったです。MR ST@GE!!に限らず、僕らは楽しんもらいたいと同時に、「『THE IDOLM@STER』という作品や、それぞれのアイドルたちをもっと好きになってもらいたい」という気持ちでも様々な仕掛けを考えているので。

MR ST@GE!!は、アイドルたちの新たな活躍の場としてのワンチョイスにしたいという企画だったので、これまでとは少し違った側面から作品を好きになってもらえたことは担当冥利に尽きるなと思いました。そういった反応があることで、一緒に頑張ってくださっているスタッフさんみんなの気持ちが伝わった気もして、作り手としてそこも本当に嬉しかったですね。DMM VR THEATERのスタッフさんも、自発的に「『お客さま』ではなく、『プロデューサーさん』と呼んだ方がいいですよね?」と色々なアイディアをくださいましたし、来てくださったプロデューサーさんもアイドルのために会場を盛り上げてくださって。その場にいる全員がアイドルを中心に1つになっている一体感や温かいアットホーム感が本当に幸せな空間でした。

キャストのみなさんも、765PRO ALLSTARSでまた新しい展開ができることや、キャラクターが活躍できる場が増えたことを喜んでくださって、実際に目の前で動くアイドルの姿を見て感動している様子が見られて、ともに歩まれてきたアイドルに対するキャストのみなさんの愛情を感じた瞬間でした。


■「1st SEASON」の開催を経て、舞台はいよいよ「2nd SEASON」へ!

bne_imas_katsumata1_01_2.jpg

©窪岡俊之 ©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.



――9月15日からはじまる「2nd SEASON」では、そうした「1st SEASON」での経験も踏まえたうえで、新しい試みが用意されているのでしょうか?

基本は「1st SEASON」をベースとしつつ、「2nd SEASON」で初めて主演をつとめるアイドルもいますし、2回目のアイドルについても、以前来ていただいた方でも新たに楽しめるような構成を準備しています。もちろん、前回出た反省点やいただいたご意見なども踏まえて、より良くなるような試行錯誤も続けています。もっともっと楽しんでいただけるように、そして、これからの未来の展開につなげられるように、今回の「2nd SEASON」でも、前回以上の積み重ねができるように、スタッフ一同精一杯頑張らせていただいております。

MR ST@GE!!は体感型コンテンツですので、是非少しでも興味を持ってくださっている方は、直接会場に足をお運びいただければなと思っています。
THE IDOLM@STERが好きだという気持ちさえあれば、初めての方、作品の知識がまだ浅いというような方でも、アイドルたちの可愛い姿が見たい、一度LIVEの雰囲気を味わいたい、という風に、ぜひ気軽な気持ちで遊びに来ていただけると嬉しいです。

――そうしてキャラクターの魅力を未来につないでいきたい、ということですね。

『THE IDOLM@STER』は、プロデューサーさんはもちろんのこと、キャストさんも、スタッフさんも愛情がすごくて、だからこそ、10年以上続いてきたコンテンツだと思っています。今を担当させていただいている人間として、積み上がってきたいいところをリスペクトして引き継ぎつつ、さらに可能性を増やすという意識を大切にしたいと思ってるんです。

特に765PRO ALLSTARSは、これまで、『THE IDOLM@STER』シリーズの先陣を切って、可能性を切り開いてきたので、だからこそさらに新しい可能性を見せられるんじゃないかとも思うんです。僕は作品の盛り上げ役であるイベント担当として少しでも「楽しい」の可能性を広げられるものを現場の最前線で考えていけたらと思っています。


■小さなステージからはじまった『MR ST@GE』のアイドルたちの魅力を、みんなで一緒に広げていきたい

――キャラクターを長く愛してもらうために、特に意識していることはありますか?

「こうすべき」というえらそうなことはとても言えませんが、「こうありたい」というものは、常に「ユーザー視点」であろうとすることです。特にイベントはユーザーに直接届けるコンテンツだからこそ、常に誰のためにやっているのかという意識を忘れずに、届けたい人たちの顔を見て取り組んでいきたいと思っています。いろいろな現場に顔を出すときも、プロデューサーさんたちの温度感や思いを感じ取るように意識しています。

僕は「楽しい」の答えって、お客さんの笑顔の中にあるとなんとなく思っているんです。今回の『MR ST@GE』も、新しいことをしたいから最新技術を使ったのではなくて、プロデューサーさんに「より楽しんでもらえるもの」を実現するために、結果的に最新技術が必要だったということなんだなと思っています。

bne_imas_katsumata2_05.jpg
エンターテインメントの魅力の一つは「共感できる」ことかなって思います。
アニソンやライブもそうですし、僕はサッカーをやっていたのでW杯にも同じものを感じますが、エンターテインメントには「色々な価値観を持った人たちの感情が価値観や国境を越えていく瞬間」が確かにあって、普段は違う生活を送っている人たちに感動を与えられることがすごいなって。と、なんだか大仰なことを言ってしまってるんですけど、隣にいる人とは人生も生活も違うはずなのに、同じことで感動できるということは、それだけたくさんの人に元気を届けられるんじゃないかと思っているんです。

僕自身もエンターテインメントに元気をもらっている人間で、(『THE IDOLM@STER』の楽曲)「自分REST@RT」という曲が大好きなんですが、この曲で、僕自身元気をもらいますし、エンターテインメントを通して笑顔になったり、感情を揺さぶられたりして明日も頑張ろうってなることは、とても人間的で素敵なことだと思います。

直にそれを体感できるイベントが僕自身も大好きで、そういう意味でも、クリエイターさんの「これがしたい」という気持ちと、お客さんの「これが観たい」という気持ちの仲介役になって、プロデューサーさんたちの思いに応えたり、届けたり、時にはいい意味で裏切ったりもしながら、楽しく感動を共感していける体験を、みなさんにお届けできるよう、頑張っていきたいです。

――『MR ST@GE』の今後については、どんなことを感じていますか?

夢は大きくということで、いつかドームでも『MR ST@GE!!』を開催できたらいいなと思っていて、同時に「リアルなアイドルが現実世界でも活躍する」というのがもうひとつの夢ですね。だからこそ「こっちの世界で彼女たちが存在している」という感覚を大切に考えていたんです。

たとえば、春香たちがCMや生番組に出たり、もっと技術が進めば、プロデューサーさんと握手会ができたりするかもしれません。みんなで舞台をやってみるのもいいかもしれませんよね。(菊地)真がロミオ役で、(萩原)雪歩がジュリエット役とか……2.5次元の舞台のようなことを、「2次元でもやってやんよ!」ということも考えられますよね(笑)。ライブ以外にも色々な可能性が考えられると思うんですよ。なんだか楽しそうじゃないですか?(笑)

――おお、それはとても楽しそうですね!

ライブだけで考えても、765PRO ALLSTARSにはアイドルが13人いて、サポート役の事務員もいて、社長がいて……まだまだ色んな可能性があるので、小さなステージからはじまった『MR ST@GE』のアイドルたちがこれからどうなっていくのかを、プロデューサーさんたちと想像しながら、楽しく広げていきたいですね。

プロデューサーさんたちが頭に思い描いたことはすべて可能性の一つだと思っています。僕らもそれにお応えできるように、精一杯頑張らせていただきたいです!

引き続き、プロデュースよろしくお願いいたします!


【取材後記(後編を終えて)】
勝股さんが話してくれた『THE IDOLM@STER』への愛情や、「『楽しい』の答えはお客さんの笑顔の中にある」という言葉は、魅力的なエンターテインメントをつくるための大切な言葉のように感じました。

今回『MR ST@GE』で新たな一歩を踏み出したアイドルたちは、これからどんな舞台を経験して、広がっていくのでしょうか? 9月15日からスタートする『THE IDOLM@STER MR ST@GE!! MUSIC♪GROOVE 2nd SEASON』にも、ぜひ足を運んでみてください。

★前編の記事
2次元アイドルが現実世界に!?THE IDOLM@STER MR ST@GE!!勝股Pの挑戦 ≫≫≫

【取材・文 杉山 仁】
フリーのライター/編集者。おとめ座B型。三度の飯よりエンターテインメントが好き。


アソビモット トップへ戻る