第8回:プログラマー【1】
中川 淳
ども。プログラムの中川です。
主な担当はデータコンバータとDMA周りのプログラムと雑用です。
え?ぜんぜんメインじゃ無いじゃないかって?
いいんです。優秀なサブの方々が揃ってますから。

さて今回の「リッジレーサーV」、皆さん楽しんで頂けましたでしょうか?
見所はやはり何といっても格段にクオリティアップしたグラフィックですよね。
流れてゆく車の環境マップや一周で数十万ポリゴンになるコースモデル、デフォーカスやライトフレアといった各種エフェクトなど、これまでの家庭用ゲーム機では考えられなかったような高精細で美しい画面はいつまで見ていても飽きませんよねぇ...ね、ね。(確認)

でも今回は本当に時間がなくて、良くも悪くも普通に「リッジ」を作っただけで終わってしまいました。
まぁ新ハード第一弾ということで同時発売に間に合っただけでも凄いことですし、レースゲームとしての「リッジ」は既に完成の域に入っていると言えるので、それだけでも十分なのかもしれませんが。
あ、でも決して満足してるわけじゃないですよ。今回やり残したことは沢山あるし、PS2の可能性だってまだまだこれから広がって行くわけですから。

はてはて、この次「リッジ」が皆さんにお目にかかる時にはどんな姿になっているのでしょう?その時僕は何をしているのでしょう?う〜ん、楽しみだ。

斎藤 健司
今回のリッジVでは、主に車のポリゴン表示を担当しました斎藤です。

今回の開発で何が一番大変だったかといえば、PS2のハイスペック!!

PS2のすごさは、ユーザーのみなさん誰もが知るところではあると思いますが、開発(特にプログラマ)にとっては、逆にこれ以上のプレッシャーはありません(笑)。
新しいハードで何をどう作ればいいのかすら判らない状態で、なおかつ『PS2だからできること』を模索しつつ、そのマシンパワーを発揮する為には一体どうプログラミングすればいいのか・・・?

普通コンシューマのゲームは、できる限りポリゴン数を減らして、極力処理を軽くするように作るものなのですが、グラフィッカーも今までのうっぷんを晴らすかのように、贅沢にポリゴンを使いまくるし(笑)、最終的にはかなりシェイプアップしてもらいましたけれども、それでも今回のリッジVは、今までのリアルタイムレースゲームの中でも、最も表示ポリゴン数の多いゲームなのではないでしょうか?

エフェクト面でも、PS2ならではのエフェクトを入れようと、車への背景の映り込みを流してみたり(プライベートでの旅行中、高速道路で横を走る車の映り込みをただただ観察していたのも、今ではいい思い出(笑))、テクスチャの貼り方にも工夫してみたりと、色々と新しいチャレンジをしてみました!!

もちろんこれらは、グラフィッカーと、それをサポートしてくれたスタッフみんなの苦労もあったからこそ実現できたものだと思いますし、また残念ながら今回都合により入れられなかった演出も沢山あったのですが、それでもこれほどまでにハイクオリティーな車が出せたのは、個人的にもとても満足しています。

とはいえPS2の開発はまだまだ始まったばかり。次回はこれを更に超えなくてはいけないというプレッシャーと、今後のPS2の可能性を大いに期待して(笑)、これからの我々の活躍にもどうぞ期待して下さいね!!