秋元幸&花岡篤
AKIM: AKIMでーす。
花岡: 花岡でーす。
AKIM: で、『リッジレーサーV』の何か話っつうことですが、もう何ヶ月も前のことなので忘れたさ。
花岡: いや、そこを何とか思い出していかないと。とりあえず、アナタの仕事の内容から訊きましょか。
AKIM: んーと、山や海や河やリゾ場や何か。そんなモデリングを少々。
花岡: 主に背景製作ですね。・・・リゾ場って何だよ?
AKIM: 何なんでしょう? 何か海の見えるリゾート産業の発展した場所らしいよ。
花岡: あぁ、あそこね。ホテルとか建ってる。それにしても、あのホテル立地条件悪いよな〜。海に近いのはいいんだけど、日当たり悪いし。西日キツイし。
AKIM: 何か泊まってきたかのような言い草だね。そのうえ、海に降りる道とか無いっぽいしね。
花岡: そういえば、結局ホテルに看板付けるの忘れてたね。
AKIM: コラ! …あれはワザとなの。てゆうか次回作への課題?
花岡: 次回作、作るんかい!?
AKIM: 作るんじゃねーのーへらへら〜。(ほんとごめんなさい)
花岡: ま、まぁ、そういう話はこれくらいにしといて。つうか、自分たちの首絞めてどうする。
AKIM: で、花岡さんはどういう担当だったんですか。俺は知ってるけど。
花岡: まぁ、俺に振ってくれるなんてお客さん思いやねぇ、アンタ。
AKIM: 彼は背景データ全ての管理をやっていました。
花岡: オレのセリフ取るなよ。もう少し詳しく言うと、みんなが作った背景データを実際にゲームができる状態にまとめる作業ですか。
AKIM: 彼は笠原弘子のファンです。
花岡: 関係ねぇだろ。
AKIM: とにかく作業量が多かったね。たぶん計画を立てた人も何だかのっぴきならない事情があったんだね。たいへんだね。
花岡: それが誰かは、あえて考えないようにしますが。つうか、今回PS2初ってことで解らない事だらけだったから、しょうがないよ。
AKIM:
しょうがなくねえよ! まあしょうがないけど。
花岡: どっちやねん。
AKIM:
まあ、そんな話ばかりでもアレなんで、なんか開発中のマル秘おもしろおかしい裏話とかないの?
花岡: 開発現場におもしろおかしい話なんてねえよ!
AKIM:
あははは、とってもおもしろーい! …大人になっとこ! な!
花岡: そうですね、そういえば徹夜作業が続いた後、ようやく寝れるーとか思ったら、夢の中で同じ仕事してたってことがありましたね。まぁ、よくある話ですが。
AKIM: まーねー、よくある話だねー。そ-ゆーの「社畜」って言うの?
花岡: あと、やる時間がなくて、途中で止まってるゲームがたくさんあることとか。20本くらい。RPG好きなくせに、めんどくさいゲームができない身体になってる。
AKIM: そーそー。俺も『ドラゴンバスター2』終わってないしなー。
花岡: 時期が違うだろ。つうか、えらい昔のゲームだな。
AKIM: 何言ってんすか、めちゃめちゃ今のゲームじゃないすか。俺にとっては。
花岡: はいはい、そーですね。
まぁ、でもさ、2P対戦は熱かったよね。開発中、みんなハマってたし。
AKIM: えー、『ドラゴンバスター2』に対戦なんてあったっけ?
花岡: その話は、終わってんだよ。リッジの話に戻れよ。
AKIM: はいはい、わかってますよーだ。
花岡: オレばっかに振ってないでさ、アンタは何かおもしろい話ないの?
AKIM: あるんですよ、とっておきの闇の話が。
花岡: お、あるんじゃないですか! で、どんな話?
AKIM: スタッフ内でも一部の人しか知らないんだけど、でき上がってみたら海より河のほうが低かったのにはビックリだね!
花岡: あちゃぁ。いや、それにしてもあのリッジシティは、良く出来てるよ。
あれ使って、別のゲーム出したいくらい。街中歩いてみたいよね。
AKIM: そうだね、街中歩いてリッジシティに隠された沢山の秘密を暴きたてたいよね。
花岡: 沢山て言うな。つうか、別に秘密なんてねぇよ。・・・たぶん。
AKIM: そんなとこですか。
花岡: いきなり終わりかい。
AKIM: まー兎に角もう言う事はねえよ、「『リッジV』買ってくれ」という以外には。
花岡: お、上手くまとめましたね。・・・もう買ってくれたお客さんは?
AKIM: 「もう1本どうぞ(お風呂用)
花岡: なんだよ、(お風呂用)って。
AKIM: まあ2本目はお風呂用だろ。あとタッグのやつとか3機種同時のやつもいいらしいよ。
花岡: もうワケ解んねーよ。まぁ、さりげなく他の自社製品を宣伝してるあたりは、誉めとくか。
AKIM: こんなところまで読んでくれてありがとうございます。
花岡: いや、ほんとに。それでは皆さん、次回作でお会いしましょ〜。
AKIM: その時までいればね。
花岡: 大丈夫。上司に「5年間仕事選ばせない」って言われてるから。
6月15日 開発現場にて

(AKIM:秋元幸)
(花岡:花岡篤)