|
  |
こんにちわ。ヒーローズではシナリオ周りとデザイン監修を担当しましたあらゐです。どうやら無事発売までこぎつけそうな案配で、スタッフ一同とりあえず人心地。後はみなさんに楽しんでいただけることを心から願うばかりです。
で、まぁ、気になる物語は製品までお待ちいただくとしまして…せっかくのこんな機会。ちょっとヒーローズに登場するキャラクターについてお話してみましょう。
ヒーローズでは、当初から三人主役によるキャラチェンジを盛り込むことが確定していました。ちょうどビーチバレー、G2などの企画も動いていたこともあり、プロデューサー、ディレクターらとの話し合いで、シリーズ全体の流れの中で新キャラをプッシュしていこうと計画したわけです。
そこでさて、どんなキャラを創れば、クロノアワールドがより広がっていくでしょう。
色々アイデアとデザインを募る中で、様々な方向性が検討されていきました。
ゲームとしては近距離、遠距離、変則の3タイプで攻めていきたい。キャラ配置的には、攻撃型、防御型、スピード型がよかろう。シルエット的にはある程度の凸凹感が必要だetcetc…。 当然、クロノアと並べてしっくりくるキャラじゃなきゃいけないし、かといって凡庸に収まって印象が薄くなるのも避けたいし。
うーん、産みの苦しみ。
ヒーローズがキャラチェンジを売りにしたいというコトもあって、最初は、クロノアタイプのキャラをもう二人用意、三人主役で推すのはどうかという話もありました。いっそ全員主役張りの美形(?)という考えもチラリホラリ。
しかし他のキャラに色気を出すより、まず何よりもクロノアをキャラとして立たせよう、主役としてしっかりと全面に推すべきだとの助言に従い、クロノア、ライバル、サポートのシフトでまとめていく方向で決定。ようやくガンツ、パンゴの雛形が産まれるわけです。

クロノアのライバルである以上、それなりの実力と、クセを持ったキャラに仕上げなくてはいけません。ふてぶてしく、ワルに見えながらも、決してイヤな印象にならないように。巨大な銃でシルエットを強調。一応外見的にはスタイリッシュを目指しましたが、味付け的にジェームス・ディーン風60年代アメリカンヤンキーなフレーバーを少々……これのおかげで、「必殺ワザの名前が死神ファイヤー」などといった“自分だけカッコいいと思ってる微妙なセンス”という後づけ設定がこっそり産まれたりもしましたが。
その後何稿か重ねデザインも決定。<最初は悪役><賞金稼ぎ><無頼でぶっきらぼう><天涯孤独>などの設定が付加され、完成系に近づいていきます。
ガンツの名付け親は小林プロデューサー。銃を扱うからガンツ。そのまんまじゃーんとのツッコミを余所に、これが存外受けがよろしく(外国の方が「WOW~!」と喜んだとか)、金色の死神の二つ名も勇ましいライバルキャラクターが誕生しました。
別冊コロコロコミックのマンガでお披露目の後、『クロノアビーチバレー』にていよいよゲームデビュー! スタンスとしては敵キャラでしたが、幸いにもご好評をいただけた模様でまずは一安心。その後は『G2』でクロノアの向こうを張る活躍を見せ、さあ『ヒーローズ』の出番とあいなるわけです。
ガンツが少し斜に構えたワルっぽさを見せれば、その分クロノアの真っ直ぐさが引き立ちます。クロノアが陽のヒーローならばガンツは陰のヒーロー。時にぶつかり、時に助け合い、二人は旅を共にします。
はたしてガンツは、無事ヒーローの一人として、重責を果たしてくれますでしょうか。

さて、もう一人のヒーロー、パンゴ。
本編まで、まだその正体はヒミツ? とりあえず外見から想像できる通りの優しいおじさんです。暴走しがちなクロノアとガンツを暖かい目で見守るスタンスのキャラとしてデザインされた彼。その成り立ちについては、デザイナーであるカドタニにコメントを譲るとしまして…ヒトツだけ、こっそり白状しちゃいましょう。
当然私も本編のテストプレイをしてるわけですが、カスタマイズを繰り返した結果……クロノア、ガンツを差し置いて、なんとパンゴが最強キャラになっちゃいました。クセはあるけど慣れれば強力! その穏やかな性格といい、ええ、何気にオススメキャラになってますよ! ガンツともども、お楽しみに。
そんな主役陣を支える脇役たち。お馴染みロロやポプカ、ジョーカーにガーレンといった敵役……それに昔からシリーズを遊んでくれている方には、ちょっと懐かしい顔ぶれも登場。もちろん、ムゥたち幻獣も新しい仲間たちと共にどんどん出てきます。
新しいキャラクター、新しい世界で繰り広げられる新しい冒険! クロノア、ガンツ、パンゴと共に、みなさんも見事、最高のヒーローになれますように!
|

|
|
|