SCEとの共同開発ボード「システム12」と
業界初のJV規格適合の汎用筐体を採用
ナムコ、業務用ビデオゲーム
「鉄拳3」を世界50カ国同時発売


 株式会社ナムコは、世界的ヒットとなった格闘ゲーム「鉄拳」シリーズの最新作、業務用ビデオゲーム「鉄拳3」を3月20日、全世界約50カ国で同時発売致します。
「鉄拳3」は、ソニー・コンピュータエンタテインメントとの共同開発による業務用3次元システム基板「システム12」を搭載した、初めてのゲームになります。また、今回国内で「鉄拳3」と同時発売する汎用筐体「サイバーリード」は、業界初のJV規格※1(新JAMMA規格)製品で、搭載している高輝度LED(発光ダイオード)表示ユニットでの様々な情報表示が可能です。

 業務用ビデオゲーム「鉄拳」、「鉄拳2」は、全世界で5万枚以上を販売し、書籍、音楽CD、ステーショナリーなどのライセンス製品が多数あるなど、3D格闘ゲームの雄として国内での人気はもとより、海外での人気も非常に高いゲームです。今回の初期ロット3万枚のうち約半数が海外での販売になります。
また、プレイステーション用ソフトとしても、「鉄拳2」は国内初のミリオンソフトになるなどの人気を博してきました。

 「システム12」は、「鉄拳」、「鉄拳2」で使用されている「システム11」に比べ、演算処理能力及び、描画処理能力が50%アップしたことで、

  1. より多くのポリゴンが使用可能になり、背景の建物なども3Dで構成し、画面全体の奥行きを表現
  2. 新規に制作されたキャラクターモデルは、エンベロープ処理※2を施したことで、動作がよりなめらかで美しいものになり、手の開閉、布地の動きも見事に再現
  3. 顔や足などの肌が露出した部分全てに、グーローシェーディングをかけることで、肌の質感をよりリアルに表現をしております。

 さらに、キャラクター動作の横移動が出来るシステムを採用したことで、これまでの2次元的な1軸上の闘いから、より自由度が高く奥深い3次元の攻防が楽しめます。

 「サイバーリード」は、JV規格(新JAMMA規格)だけでなく、変換ボードを使用することで、今までのJAMMA規格のPCBにも対応できます。
筐体の上部に取り付けられた高輝度のLEDは、予めゲーム基板にセットされたゲーム内容の情報を表示させるだけでなく、専用ソフトを用いることで、店舗独自で伝えたいオリジナルなメッセージが、作成・表示出来るなど、店舗内で宣伝効果を発揮します。

※1 JV規格:JAMMA[(社)日本アミューズメントマシン工業協会]でビデオゲームについて、メイン基板と筐体とのインターフェイスを定めた規格。
※2 エンベロープ処理:人物・物体の関節部や折れ曲がる箇所を皮膚のように伸び縮みさせることで、つなぎめをなくし、なめらかに見えるようにしたプログラム処理。


【システム12概要】

  1. 32ビットRISC CPU搭載による演算処理能力45MIPS(対システム11比1.5倍 )
  2. 描画処理能力
    最大頂点演算能力:225万頂点/秒、独立3頂点(対システム11比1.5倍 )
  3. 時計機能 時限ソフトを正確に実現
  4. 3次元、2次元グラフィックス機能
    リアルタイムテクスチャーマッピング
    リアルタイムグーローシェーディング
    リアルタイムフラットシェーディング
    スプライト、バックグラウンド面
  5. 高解像度でのフルカラー表示が可能
    640ドット×480ドット 1,670万色まで対応可能
  6. 豊富な音源チャンネル数を用意
    音源/32チャンネル サンプリング周波数/44.1khz
  7. JV規格(新JAMMA規格)、JAMMA規格、両対応インターフェース


ナムコ「鉄拳3」、新型筐体「サイバーリード」を発売

〔鉄拳3PCB〕
【発  売】・1997年3月20日
【価  格】・26万8千円(OP価格、税抜き)

〔サイバーリード〕
【発  売】・1997年3月20日
【価  格】・33万5千円(税抜き)
【筐  体】・W760×D950×H1,470(mm) 120kg
【消費電力】・98W
【モニタ】・29インチ(水平周波数15KHz、24KHz)

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