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「ワープ」って何? | ||
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「ワープって何?」「一瞬のうちに遠い距離を移動すること」。小学校低学年でも答えられるほど、今や馴染み深い言葉になってしまった「ワープ」。そもそも英語(warp)で、ゆがむとかよじれるという意味の言葉だ。 20年ほど前の人気SFアニメ『宇宙戦艦ヤマト』で宇宙の時空を一瞬に移動する方法として盛んに用いられた。ナムコでは、『パックマン』『ワープ&ワープ』で使われた。転じて、学生達によって「授業を途中で抜け出して遊び場所へ行くこと」もワープと使われるようになり、当時の『現代用語の基礎知識』にも登場した。 ところで、なぜ、ゆがみが一瞬の移動に関係があるのだろう。それは何と、相対性理論の舞台で明らかになるのである。 つまり、我々の住んでいる宇宙に大きな質量があると、そこでは時空がゆがんでしまう。たとえば天体もガスも光をも吸い込んでしまう巨大質量のブラックホールは、時空が深い井戸のようになっている。一方、これとは全く逆で、ガスや天体が光の速さで飛び出してくるホワイトホールが考えられる。宇宙船がブラックホールに突入し、遥か彼方のホワイトホールから時空を越えて出てくる。これがワープの意味なのである。 中には宇宙の時空を、じゅうたんにしわを寄せるように引き集めて、そのしわをひょいと飛び越せば、やはり瞬時に遠距離移動ができるように書かれているSFもあるようだが、これには科学的根拠はないようだ。 いずれにしても、現在のところ真のワープをすることは地球人には不可能である。 |